ケネディ大統領とジョブズの言葉から、今のコロナ禍を考える

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みなさん、こんにちは!

木下馨です。

 

「ダモクレスの剣」

 

この言葉をご存知でしょうか?

 

これは古代ギリシャの説話の一つです。

古代ギリシャ植民都市シラクサの僭王ディオニシスは、古代ギリシア文化圏内にあったシケリア島(現在のシチリア島)の全島を支配下に治めました。

若き臣下のダモクレスは、ディオニシスの権力と栄光を賛辞し、追従する言葉を伝えます。

すると、僭王ディオニシスは、王座の真上の天井から髪の毛一本で剣を吊るし、その下の王座にダモクレスを座らせて、支配者の幸福の危うさを悟らせたという説話です。

 

この故事を一言で言うなら、

「繁栄の中にも、常に危険がせまっている」でしょうか。

 

僭王:本来の皇統、王統血筋によらず実力で王座を奪取し、

身分を超えて君主となった者。

 

「ダモクレスの剣」は、かつて、ジョン・F .ケネディ大統領が、冷戦時代に国連演説で、偶発核戦争の恐怖について語ったことから有名になりました。

 

”地球のすべての住人は、いずれこの星が居住に適さなくなってしまう可能性に想いを馳せるべきだろう。

老若男女、あらゆる人が、核というダモクレスの剣の下で暮らしている。

世にもか細い糸で吊るされたその剣は、事故か、誤算か、狂気により、いつ切れても不思議ではないのだ。”

 

そんな「偶発核戦争」の緊迫した場面が歴史上、何度か散見されました。

朝鮮戦争時、ダグラス・マッカーサー元帥は、中共国境に原爆の使用を主張しました(トルーマン大統領によって司令官を解任される)。

 

1962年の「キューバ危機」では、ソ連がキューバに中距離核弾頭ミサイル基地を建設していることが発覚し、アメリカ軍統合本部は、ケネディ大統領に先制攻撃を進言していました。

 

また、1973年、第四次中東戦争時、イスラエルのゴルダ・メイヤ首相は、ゴラン高原でのエジプト軍の攻勢に、核ミサイルの使用を許可する一歩手前であったと言われています。

 

他にも、我々が知らない危機が多くあったのではないかと思います。

 

***

今から60年前の今日、1960年5月1日、冷戦のさなかに衝撃的な事件がありました。

「U2撃墜事件」です。

 

U2偵察機:今も現役で飛行しています。

 

アメリカの偵察機「U2」は、ソ連領上空、高度2万5千mの成層圏を偵察飛行していましたが、ソ連のミサイルによって撃墜されました。

当初、アメリカは、「高高度での気象データ収集を行っていた民間機が、与圧設備の故障で操縦不能に陥った」と声明を出しました。

 

しかし、パイロットのゲイリー・パワーズは脱出して捕虜となり、ソ連法廷でスパイ飛行を認めます。

この後の経緯は割愛しますが、有罪となったパワーズは後にアメリカ・ソ連のスパイ交換の1人になります。

 

このスパイ交換の経緯は映画にもなり、スピルバーグ監督の『ブリッジ・オブ・スパイ』に描かれています。

スピルバーグ監督作品:「ブリッジ・オブ・スパイ」

 

***

歴史を振り返るまでもなく、我々のビジネスにおいても、「繁栄の中にも、常に危険がせまっている」と言えるかもしれません。

だからこそ、常に「進化しスキルを上げ、いざという時に備える」必要があるのではないでしょうか。

私の尊敬するスティーブ・ジョブスは、一度、彼が設立したApple社を追い出され、その後、10年ぶりに復帰しました。

しかし、当時のApple社は経営危機に陥り、その惨状のため、彼は「あと半年で倒産する」危機に見舞われます。

 

その時の名言は、

”Apple社再建の妙薬は、費用を削減することではない。現在の苦境から抜け出す斬新な方法を編み出すことだ。”

 

また、こんなことも言っています。

”イノベーションの出どころは、夜の10時半に新しいアイデアが浮かんだからと電話をし合ったりする社員たちだ。”

 

 

スティーブ・ジョブス

 

今こそ信頼のおける仲間と、「知恵を出し合う」「知恵を集結」させる時だと思います。

 

我々の周りの愛する人たちに想いを馳せ、電話をしたりZoomをしたり、今まで以上に頻繁に接する機会を持つことが大切かと思います。

その中から、さまざまな「知恵」が出てくると思いますが、いかがでしょうか。

「ダモクレスの剣」を、その「知恵の糸」で、決して落ちてくることがないようにしましょう!!

本日はここまで!

またお会いしましょう!!!

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